2016年6月5日日曜日

カップルの絵を特集してみる 1

前書き
今まで見たことのあるカップルの絵を、ただ並べてみる。

SNSに上がってるカップルの写真なんか煮ても焼いても、と思うが、ここでもタイムライン上の恋人たちのように絵を貼ろう。

SNSといえば。
着衣した『草上の昼食』みたいな写真って、よくタイムラインにありそうな気がする。でも同じようなパーリーピーポーを描いているロココの雅宴画を見ても「これ、Facebookにありそう!」って感じない。余談。

まずは、ザ・恋愛絵画の『接吻』(アイエツ)を。
これは物語性をあまりに大きく感じてしまうので、ちょっと趣旨からズレる。趣旨って何なのか見えていないけれど。
一応、前書きに書いたように「リアルな恋人同士」っていうのを集めてみたいのである。結婚肖像画を除いて。
つまり、「ダブルデートではない『草上の昼食』」みたいな絵だ。

では恋愛と言えばラファエル前派。なのだけれど、古典モチーフが多いし、ドラマチックだから、ここに貼れるような絵をあまり知らない。


例えば最近の展覧会の広告になっていた、ミレイのこの『ブラック・ブランズウィッカーの兵士』も「カップルの絵」だが、SNSではこんな恋人たちを絶対見れない。だからちょっと違う。あんまり感情に訴えかけないでほしいのだ。

結局、マネ先生に頼るわけで。
この『ラトゥイユ親父の店』はまだ付き合っていないだろう二人、でも端から見ればカップル。さすがのスナップショット感で一気にテーマに寄ってきた。「たぶん付き合ってないな」と見えるのが良い。
この女性のモデルはエレン・アンドレという女優である。この女性をモデルにしたもっと有名な「カップルの絵」がある。


ドガの『カフェにて』である。同じ女性と思えない陰鬱っぷり。伝わる盗撮感。二度見して心配してしまうカップルである。
いやいや、やはり、ほんの少しの幸せが伝わってくる程度が良いのである。ここまでの全ての絵画が当てはまっていない。


このルノワールの『花摘み』は良い。もの足りないけれど、それくらいが丁度良い。
ただ、まだまだ「絵的なカップル」のリアリティが足りていない。

もう少し恋人たちを見よう。
・2

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